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8月 キューバ訪問記(3)
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2009/09/19
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キューバ訪問記(3) 齋尾和望
キューバ訪問の大きな目的は、革命50年を記念するメーデーへの参加である。前夜ショーを観て疲れた中でも早朝5時30分の出発に備えて全員が早起きをした。一年で最も道路が込んでしまうとともに、封鎖道路等も設置されて下手をすると会場に着けないということであった。 全員が配布された赤いTシャツに着替え、バスに分乗した。
全体は5時30分に出発したものの、案の定医学校の学生のバスに出くわし30分以上立ち往生をしたという。6時30分に会場である革命広場に着き、行進隊の目の前に陣取った。私たち代表団は少し送れて出たのは良いが、案の定封鎖路に出くわしたりした。結局抜け道や迂回路を通って会場近くにつき、そこからさらに歩いてやっと会場に着いた。私たちは、行進隊とは距離はあるものの多少上から見える階段状の来賓席に招かれて腰を下ろした。振り向いてみると斜め後ろには現在の最高指導者ラウル・カストロの麦藁帽子姿が、また、初日に会えなかったものの、昼食会を開いてくれたホルヘ・マルティ国際部長の姿も見えた。そして隣には在キューバ大使館の参事官が居座っているという席である。
キューバスタイルなのか、挨拶をしたのはラウル・カストロではない。そして好天に恵まれた中、パレードが始まった。
パレードをサポートするのは左サイドの音楽隊と合唱隊、そしてその奥には、ビル全体に描かれたチェ・ゲバラのモニュメント。右サイドには、政府関係者などの貴賓者に加えて2000名以上の世界各地からの参加者、そして労働者・市民の大観衆である。その間を延々と2時間続く大パレードである。労働者・学生・少年少女たちが、それぞれが趣向を凝らしたプラカードや横断幕を掲げて、そして、ダンスパフォーマンス等も交えての、何と35万人の行進である。ラテンアメリカ医学校の学生たちなのであろうか、自国の旗をなびかせながらの行進も目立った。かつては100万人パレードの時代もあったようであるが、現在は経済事情等もあり全国から集まるのはやめて、それぞれの地域でメーデーを行っているという。
メーデーの5月1日を中心に、一週間は学校も休みであるという。まさに国挙げての大イベントにふさわしい。私たちは、5月とは言え強い日差しの中、飽きることなくパレードを観覧した。
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