≪最新の記事10件≫
2014/05/01 [4 月号]新社会党広島県自治体議員活動
2014/05/01 [4 月号]時言
2014/05/01 [4 月号]「昭和」史の中のある半生(24)
2014/05/01 [4 月号]「戦争をさせない1,000人委員会」呼びかけ
2014/05/01 [4 月号]翼
2014/05/01 [4 月号]見え透いた嘘
2014/05/01 [4 月号]新社会党広島この一ヶ月の動き
2014/05/01 [4 月号]「チェルノブイリデー」に参加
2014/05/01 [3 月号]時言
2014/05/01 [3 月号]「昭和」史の中のある半生(23)
【06.2月号】「時言」
2006/02/16

「時言」

主権者たる「私」がレフリーである。

 シェークスピアは「ヴェニスの商人」で、裁判官ポーシャに「契約社会」たる近代ヨーロッパを具象化したとされている。「金で弁済不能なら胸の肉1ポンドで支払う」との契約の履行を求めるシャイロックにポーシャは「(契約には)血を流してもよいとはなっていない。血を1滴たりとも流さず切り取れ」と判決する。「胸の肉1ポンド」に当然血を流すことを含むとか、ユダヤ蔑視とかの論はここでは置いておいて、自由に基づく契約に求められる厳正さを敢えて強調しているという考えである▼翻って昨今この国では偽装・偽造・虚業等々の言語が氾濫している。それを追及されれば、言い逃れ、弁明、居直りである。これら等はすべて首相の範に倣ってのことであり、さらに歴史も物事の理も弁えない首相が、自由競争・市場主義を持てもて囃し、弄んだが故の禍いである▼自由競争なるものが「独占」を生み、貧しき者には「餓死する自由」としてのみ作用し、国家独占資本主義から戦争へと突き進んだ歴史、その反省から生まれた「規制」・「ルール」に対する厳正さが、かろうじて自由を飼いならせることを私たちは知って来たはずである。嘘・虚・偽等は論外である▼今急激な新自由主義の突進の中、「追いつかないルール作り」と、「レフリーなき市場主義」等の文章が流布されてもいる。しかし新自由主義・市場万能主義を「嘘と居直りで突き進む政治」を批判し変えていくレフリーは主権者である私たち自身であることは、確かなことである。
                       (安保英賢)


Olive Diary DX Ver1.0

Copyright © April,2005 新社会党広島県本部