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【2006.9月】【投稿】本紙連載北西論文を読んで
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2006/09/20
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【投稿】
本紙連載北西論文『社会主義の歩みと将来への展望
―忘れかけていた知的関心を覚醒させ運動的ありようを刺激する
立川金夫
本紙に北西允さんの『社会主義の歩みと将来への展望――個人の尊厳と自立的連帯を求めて』と題する論文が連載されている。三年目に入るに当って北西さんは「この間、読者からはなんの反応も聞けなかった」と、社会主義社会へ向けた党綱領をもつ党員の社会主義への関心度に憂慮しておられるように感じる。
自らを振り返るとその憂慮は妥当だ。彼我の状況と社会情勢は歴史とともに変化しているのに、取り組みのある状況に臨んでこれまでの歩みの上にある現在と将来展望を十分吟味もせず、覚え知っているつもりのマルクスやエンゲルスの、それも片言隻語を想起したり、あるいは引用してなんとなく納得してしまうことがあるからだ。
私たちは2002年に「憲法を基に平和・人権・民主主義を確立し、平和革命によって民主的な新しい社会主義社会を実現する」ことを目標にした党綱領『21世紀宣言』を決定した。そこには憲法改悪阻止の大胆で柔軟な大衆的な運動を自ら組織し、参加し、発展させることを基本にして憲法を生かす広範な共同戦線を構築し、資本や権力から自立した労働者の運動、平和や民主主義、人権、環境などの多様な過大や要求と取り組む市民の運動、直接民主主義や自治のための住民の運動、これらとの共同・協力で人間らしい街づくり、農村づくりをめざす小経営者や農漁民の運動、国境や国籍を越えたアジアや世界の人びととの連帯の運動など、人びとのエネルギーと声を総結集した新しい政治勢力を基盤にして連合政府の樹立を展望している。
北西さんの連載を読み返すと忘れかけていた知的関心を覚醒させ運動的ありようを刺激する。多忙だとしても時間は自己管理するしかない。社会主義に向けた党綱領を我がものとしたのだから、どんなにささやかな運動に携わっていようとも、たとえつまみ食いであってもマルクス、エンゲルスなどの理論と、そしてレーニンの覚悟や実践、ディミトロフの反ファシズム統一戦線論などに改めて学び返し、わが党綱領に照らして自らの行動を律することが迫られているようだ。
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