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06.【12月号】時言「自立した労働者の一歩こそ」
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2006/12/11
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時言
「自立した労働者の一歩こそ」
総務省の発表によれば、規制緩和による派遣やパート等の非正規雇用は労働者の1/3に達している。年収も低く、雇用は不安定。結婚や子どもをもつ事もままならず、年金・医療税も支払いにくい。まさに社会の根幹が揺らいでいる。これは人々の労働や人生を豊かにする政治本来の責務を放棄した資本への隷属政治の所産である。▽日々の犯罪の多発・高齢者の年金・医療・いじめ・自己中心主義の蔓延等々人々が陥っている混迷・不安・絶望・怒り・貧困・苦悩等々は枚挙に暇がない。それなのに何故、小泉・安倍政権の支持率は高いのか。▽この時思い出す小泉発言「財政支出の削減は福祉も含め徹底して削り、国民がもうたまらんから増税でもしてくれと言うまで徹底しなければならない」。この文脈で考えれば、今の貧困・苦悩は入り口であり、権力側はさらなる攻勢を加え拡大する格差の中で人々を追い詰めようとしていることが読み取れる▽今の生活苦の中、国民は教基法改悪に反撃する余裕をもたなかった。次は改憲がねらわれている。かって大不況時に囁かれた「これじゃあもうやっていけん。戦争でも起こさにゃあやれんで・・・」が甦る。▽冷戦解体後政治を独占した資本の側は、小泉・安倍等々の僕を使嗾して空前の利潤を手にし、さらに法人税率の引き下げ、規制緩和をさらに進める「労働ビックバン」を策動している。▽国民は賢くならなければいけないとテレビが宣うが、大切なのは自立した労働者の一歩である。
(安保英賢)
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