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【9.10月号】 時言2 「『合理』は主権者に宿る憲法精神
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2007/10/23
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時言2 「『合理』は主権者に宿る憲法精神である」
中島みゆきの歌に「・・・シュプレヒコールの波通り過ぎていく、・・・時の流れを止めて、変わらない夢を見たがる者たちと闘うため・・・」▽今の自民党の大多数が安倍総裁を選択した。「昭和の妖怪」を祖父とする彼は、教科書から従軍慰安婦の記述を削除させる。あるいは東京裁判を否定する勢力の急先鋒であり、「戦後レジュームからの脱却」・「美しい国」も、そんな活動の延長戦上での観念的独善だったのでしょう。▽安倍首相は、彼を潰した主権者の思いや力を知らないが故に潰れた。(安倍の常套句)「私の内閣では・・・」なのではなく「国民の内閣」なのである。彼を「選挙の顔」とし、選挙のこと等自分の功利しか考えない自民党は、安倍を潰した主権者の思いや力を知らないが故に、いづれは潰れる▽一千万を越すワーキングプア、9年連続の労働者賃金の減少、そしてさらなる収奪強化をして、(今の価値に換算して)日給一億円超の大正・昭和初期の時代を「美しい国」として、そこへ帰ろうとする資本の側▽しかし、止まらず、遡及せず、時代は進捗する。その間「合理」は確実に歩み進み、人間を自覚めさせる。就中、情報化社会の今、その歩みは素早く、しかも強い。▽米下院の従軍慰安婦問題決議や、ラントス外交委員長が安倍首相のパール判事の遺族訪問に「とんでもない」と批判した事等に、厳しい批判を浴びせるこの国の反動の非合理(安倍政治の本質)こそ国民を苦しめて来たのだ。▽「合理」なは主権者に宿る憲法精神であり、今年で60才・還暦を迎えた。
(安保英賢)
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