|
【11月】時言 11月3日を前にして
|
2007/11/25
|
時言 11月3日を前にして
薬害肝炎問題で、例えば製薬会社は血液製剤フィブリノゲン投与者の個人名を特定しつつ隠し続けてきたこと、年金記録の不備は以前から社保庁内では把握されていたこと、さらには03年2月25日に補給艦「ときわ」から米補給艦ペコスへ、それが空母キティーホークへと給油され(イラク戦争への転用疑惑)た量「20万ガロンは実は80万ガロンの誤りであった」ことは、03年当時から海上幕僚監部は知っていた等々。これ等は関係者、当該組織の利害・保身・防衛等のために意図的に隠蔽され続けてきた▽しかし、昨今次第次第に証されて来る真実は、隠蔽加担者を追い詰めてきている。それもこれも患者の、例えば裁判闘争、あるいは年金被害者の提起等、当事者の、さらには大衆の(参院選にも現象化した)闘いと、それを報じるジャーナリズムの成果でもある▽まさに伝えられ、知ることで判断・批判・行動するという「知は力」となることの証であろう。その力によりベルリンの壁も突き崩されたと、かつてメディアは自賛したものでせある▽しかし、メディアをそのようにあらしめているのは、人の内奥で60年も培われてきた憲法精神・主権者としての自覚の発現である▽この期に及んでも「知らしむべからず、由る裸子宜使」とする封建制を堅持する権力を縛ることを基本とする憲法の保持者は、まさに一人ひとりの「私」なのである。11月3日は61年前に憲法の公布された記念日であり、その「私」の記念日でもある。
(安保英賢)
|
|
|
|