|
【12月】時言「子どもの進路保障から出発しよう」
|
2007/12/28
|
時言
「子どもの進路保障から出発しよう」
守屋前防衛事務次官逮捕等、巨大な防衛利権問題は次回に譲り、近年顕著な「論議の二項対立的処理」に関して▽これは二大政党論の正当性の立論として、同時に第三極の排除を目論む権力側の意識操作の手法であるが、それが大衆の思考にまで介入・蔓延し、少数の中にこそある真理・真実を葬るという民主主義否定、さらに思想の封殺、貧困化として機能している▽例えば国際的なテストでの成績低下の原因を「ゆとり教育むと決めつけ、それを学力向上の対立項目と位置づけ攻撃する。あるいは規制緩和(教育の商品化)による学区撤廃・自由の拡大等の中、教育サービスの消費者(保護者)に教職員は従うべきだとする市場万能主義的発想が強化され、極めて身勝手な生徒や、いわゆる「モンスター・ペアレンツ」まで出現している。これを批判する対立項として、教職員は公務員であり、政府の手足なのだから、当然政府に従うべきだとの国家主義が強調される▽しかし、98年度の文部省是正指導、その後の広島の教育の状況を見る時、私たちは是正と称する介入という国家主義の管理強化、その後の行政主導の規制緩和・全県位置学区制など市場主義的施策こそが、教育破壊の元凶と断ぜざるを得ない。優勝劣敗・差別化は促進強化され、高校定員内不合格、中途退学は激増し、子どもの教育が奪われている▽今こそ国家主義・市場主義的施策と対峙し、子どもの教育を奪い返す闘いの中で、一人ひとりの進路保障を実現しなくてはならない。 (安保英賢)
|
|
|
|