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4月 自衛隊のソマリア派兵に抗議する
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2009/05/05
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自衛隊のソマリア派兵に抗議する
3月14日、海上自衛隊呉基地から護衛艦「さざなみ」「さみだれ」が
ソマリア海域に出航した。いかなる名目であれ私たちは自衛隊の海外派兵
に反対する。
今回の派兵は、ソマリア近海の紅海からインド洋に向けての出口付近に
出没する海賊対策という名目である。海賊はソマリアの元兵士や漁民たち
であると言われているが、彼らが何故このような海賊行為をする様になっ
たのかを考えると、そこにはそれなりの歴史がある。
長い内戦による氏族間の対立、それに伴う社会・経済の混乱、ついには
国家の体を成さないくらいの状況に陥っていることが海賊行為の背景にあ
ると言われている。
こうした中、去る3月5日の院内集会(参議院会館)において、ソマリ
ア出身の青年ブルハン・ヘルシさんは次のように訴えている。
「内戦が理由で海賊になったと思う人が多いが、実はそうではない。大
国が密漁や核廃棄物、有害物質などを不法投棄して海をだめにしたからだ。
武力では解決しない。」と。
いずれにしてもこうした状況の回復に支援することを放置し、表面的な
海賊対策に派兵することは日本国憲法に照らしても許されないことである。
しかも、今回の派兵は、PKO法やテロ、イラク特措法による派兵と違っ
て国会への報告や承認がいらない。単なる海上警備行動だからである。つ
まり海上であれば世界中どこでも行けるということにもなる。加えて、国
家や国に準ずる組織への武器使用は憲法9条違反になるが、今回の相手は
民間人であるから武器使用も違憲には当たらないという見解を政府は持っ
ているとも言われる。
政府には、今回のソマリア派兵を自衛隊の海外派兵恒常化、そして、装
備強化を目論む恰好のチャンスにしようとする意図があると私たちは考え
る。また、民主党の動きと合わせて今回の動きは、憲法改悪に向けて非常
に大きなステップとなるのではないかと懸念される。
あらためて訴える。私たちはいかなる理由であっても自衛隊の海外派兵
には反対する
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