|
[4 月号]見え透いた嘘
|
2014/05/01
|
見え透いた嘘
新社会党広島県本部副委員長岡田英治
「20世紀は戦争の世紀で人権が抑圧された。歴史の事実に謙虚に向
き合い、後世に語り継ぐことで平和につなげていかなければならな
い」。
3月23日、オランダの「アンネ・フランクの家」を訪れた安倍首相が、レオポルト館長に語った言葉である。同じ言葉がなぜ中国、韓国、朝鮮民主主義人民共和国などをはじめとするアジア諸国に向けて言えないのか。
言えないどころか真逆の言動を行っても平気である。この人のアジ
ア蔑視の思想が透けて見える。「歴史の事実に謙虚に向き合い」と
いうが、安倍首相が参拝した「靖国」に併設された資料館「遊就館」は、先の大戦を「アジアを欧米列強の植民地から解放するための正しい戦争であった」とする歴史観で塗りつぶされている。
この首相は、「積極的平和主義」とか「女性の活用」とかの言葉
も吐く、だが、本紙(昨年12月号)述べたが「積極的平和主義」
は「積極的戦争推進主義」である。「女性の活用」は労働力不足を
補うための「低賃金労働者確保」である。危険な道を突き進む者は、時として見え透いた嘘も平気で言う。
|
|
|
|