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[3月号]歴史認識と教科書採択について考える」
2013/03/27

歴史認識と教科書採択について考える」
広島県民集会から
 
 3月17日(日)、豊教連(豊かな教育を確立する県民連合)主催による「歴史認識と教科書採択について考える」広島県民集会が、講師に琉球大学名誉教授の高嶋伸欣さんを招いて尾道市公会堂で開催されました。
 教科書問題から少しずれすが、印象に残っているのは、4月28日を日本の「主権回復の日?」「独立記念日?」として国を挙げて祝おうという問題についてです。安倍新政権は、憲法「改正」問題や従軍慰安婦問題等について、選挙公約と違って今のところ右翼的・強行的な発言を行っていません。この状況に対して一部の支持者の反発が強硬にあり、「主権回復の日?」等のイベントで何とかその不満のガス抜きをしようと画策しているとの話でした。
 しかし、この政府主催のイベントに対しては、当然ながら沖縄が猛反対しています。沖縄は、15年戦争のなかで唯一地上戦が行われ大変な被害を受けました。日兵逆殺ともいわれる、日本兵による虐殺行為、ガマの中で自害に追い込まれた沖縄県民が数多くあったことも周知の事実です。言うまでもなく戦争の最高責任者は天皇です。天皇による戦争終結判断がないために沖縄は犠牲になり、廣島も長崎も原爆の被害を受けることになりました。
 このように、沖縄県民の天皇に対する感情は大変厳しいものがありますが、そうしたなかで起こったのが「ひめゆりの塔事件」(1975年7月17日)でした。この事件は、現天皇が皇太子時代に沖縄を訪問した時、それに抗議する過激派が起こしたものですが、沖縄県民の心情が背景にあったということができます。
その後1989年1月8日(昭和天皇の死の翌日)、朝日新聞が、昭和天皇が沖縄を切捨てたという証拠があるという記事を掲載したという話がありました。この記事は、侍従との約束で天皇の死後ならオープンにしてよいということから新聞に掲載されたということでしたが、調べてみると、既に1979年の雑誌「世界」に新藤栄一筑波大学助教授(当時)によって「分割された領土」というタイトルの中で発表されていました。
 そこでは昭和天皇は、共産主義になったら天皇の地位は守られなくなるという理由で、GHQに対して「沖縄その他の琉球諸島の軍事占領を継続するよう希望した」(孫崎享「戦後史の正体」より引用)というのです。
 そのような歴史を持つ沖縄を、そして、今もって米軍基地の問題で苦悩している沖縄のことを一切考えず、サンフランシスコ条約が発効し日本が国権を回復した日として、1952年の4月28日を国を挙げて祝おうというのです。沖縄にとっては、4月28日はまさに「屈辱の日」なのです。
 4月28日のイベントが沖縄の心を踏みにじり強行されるということは、沖縄の基地強化・沖縄の切り捨て・沖縄に対する差別の固定化になるだけでなく、戦争に繋がる極めて危険な状況が生起してくると懸念されます。
私たちは、憲法を守るという大きな課題を持っていますが、今この瞬間、沖縄の抱えている問題から目を背けることがないようにしなければならないと改めて感じました。


Olive Diary DX Ver1.0

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