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[3月号]翼
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2013/03/27
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白には正・勝者等 のプラスイメージ、 黒には悪・敗者等のマイナスイメージがある。例外もあるが、葬儀では黒服が定番である。民俗学では死をケガレとし、黒不浄という表現がある。つまり黒は死を意味するという思想があるのである▼かつて米国で公民権運動の時代、ブラックイズビューティフルが黒人の間で合言葉となり、地位向上の運動に大きな影響を与えた。「黒が美しい」という言い回しは驚きではない。黒光りという言葉もあるし、蝶も黒が美しい▼一方バチカンでは、何度か目に白い煙が立ち上がって新しい法王が決まった。ここでは白は良い知らせという意味を持つ▼日銀総裁が白川方明氏から黒田東彦氏に。白川前総裁は日米欧の統計をもって「大量の通貨を供給することと物価上昇との関係は断ち切られている。金融政策に頼るのではなく、成長戦略と財政再建が重要である」と、黒田新総裁や政府への警告を発して引退▼今、円安に株価の上昇が続く。これは海外のヘッジファンドの投機によるもので、生産・投資など実体経済は回復力に欠け、景気は依然として低迷状態だ。加えて円安によって原油高騰が続き、電気・ガス・灯油・ガソリン・小麦の値上げに続いて石油製品の値上げも迫ってくる。庶民にとって大変な状況になりつつある▲アベノミクスは企業の安定成長・利潤追求をめざしており、庶民の生活に資するものではないことを認識すべきである。
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