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[4 月号]翼
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2014/05/01
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翼
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が地球温暖化に関し
て、21世紀末までに平均気温が2度上昇した場合、世界合計のGDPが0・2%減ると予測する報告書を8年振りに出した。
しかし、この項を執筆したリチャード・トール(英経済学者)は執筆者名を外すようにIPCCに求めた▼理由は、温暖化が大して経
済に影響がないでは困るフランスやベルギーが圧力をかけ、0・2%の数値は残したものの、「温暖化で経済難になり、紛争や暴動・飢饉が頻発すると何億人もの難民が溢れる」と、前回の報告書と同じような衝撃的な予測を盛り込んだから▼温暖化を巡っては、原因は何か、そもそも温暖化しているのかどうかについて学者の対立は激しい。翼子は以前、温暖化のデータを誇張していたという事実が09年のクライトメート事件で暴露されたことを述べた。例えば、クーラーを回し続ける大都市の高温化をデータ化したとか、勝手に1度加えてデータを改竄していたとか▼さて、この冬は暖冬を予測していたのに世界は大寒波に。北極圏の氷は25年ぶりの厚さになり砕氷船がフル稼働。実は、地球の平均気温は上がるどころかむしろ寒冷化傾向にあるとの報告が。Gピース創設者の一人でもあったパトリック・ムーア(加)が最近米上院議会で「CO²が今の10 倍あった時期に氷河期があった」と報告するも、相変わらず温暖化の「恐怖」が浸透▼気候は常に変動し、5日後の気候変動さえ予測困難という学者も。しかるに学会やメディアは、COによる地球温暖化が人類を破滅させると断定し、異論を出す人を排除してきた。仕事がほしい学者や評論家もこのプロパガンダに乗ってきたのだ▼FT紙が「気候変動が人類に破滅的な影響を与えるという考え方は馬鹿げている。報告書は温暖化予測をひどく誇張」とした(3月3
1日)。温暖化問題は新しい段階に入るであろう。
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