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[5月号]憲法の理論武装と人権感覚を
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2013/06/15
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憲法の理論武装と人権感覚を
新社会党広島県本部 副委員長 岡田英治
1948年、国連で採択された世界人権宣言は「平和の基礎は人権」としている。第二次世界大戦の痛烈な反省から発せられた宣言である。第二次世界大戦では5千万人とも6千万人ともいわれる人々の命が奪われた。とりわけ、ナチスの差別主義は600万人ものユダヤ人、50万人以上のロマを虐殺した。日本軍は南京大虐殺や731部隊による人体実験などの野蛮な行為をおこなった。ナチスや日本軍による残虐行為は、相手を「尊厳を持った人間」と考える限りにおいては出来ない。「平和と人権がセット、戦争と人権侵害がセット」と言われるゆえんである。安倍の96条改憲、そして9条改憲、橋下の慰安婦必要発言、石原の中国と中国人に対する数々の蔑視発言など、まさに戦争への道と人権侵害がセットで押し寄せている。だが、衰えつつあるとはいえ、国民の中には戦後民主主義の中で築かれてきた平和を大切にし、人権を守ろうとする感覚がある。橋下、石原らの暴言や安倍の96条改憲を批判する力をまだ持っている。今私たちに求められることは、憲法にかかわる理論武装と研ぎ澄まされた人権感覚であろう。
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